1「確定拠出型年金(いわゆる401k)を見直す その1」
このコーナーは、ちょっと気になる金融商品や、お金の疑問について、
僕自身が“カラダ”を張って、解明していこう! というものです。
第1回は「確定拠出型年金」について数回にわけ、取り上げていきます。
●いわゆる「401kブーム」はなんだったのか?
「カクテイキョシュツガタネンキン? 何それ?」という人も、「401k」(ヨンマル
イチケー)といえば、聞いたことはあるのではないでしょうか?
確定拠出型年金は、アメリカでは80年代に本格スタート。その代表的なものは
「401kプラン」と呼ばれています(日本の税法にあたる“内国歳入法”の第401条k項に、
課税上の特典が定められていること、から命名)。そこで2年前に日本で導入された際にも、「日本版401kプラン」という言葉が、メディア内外で飛び交ったわけです。
覚えている方も多いですよね。
ところが…。
今回、僕が確定拠出年金に関する資料、を探したところ、2年前に何冊か本が出
たものの、その後、新しい情報はほぼゼロに近い状況! 某都市銀行の支店に
問い合わせても、「ウチではやってません」と、ツレない態度(のちに、その銀行では、
ちゃんと商品を販売していることがわかりました。なんてオソマツ…)。
あの2年前の「401kブーム」はどうなってしまったのでしょうか?
●「確定拠出型年金」の正体は?
その疑問の解明に移る前に、「確定拠出型年金」について、簡単に解説していきた
いと思います。
「年金」--といって、まず多くの人が思い浮かべるのは、厚生年金、国民年金など
の「公的年金」ですよね。これは「確定給付型年金」といわれます。
つまり「もらえる額=給付金が確定している年金」というわけです。
これに対し「確定拠出型年金」は、「払う額=拠出金は確定」していますが、
給付金は、選んだ運用商品の運用成果によって変わってきます。
つまり、個人の責任によって、もらえる年金が変わってくることが、大きな違いとなります(ちなみに、確定拠出型年金には、企業が主体となって加入する企業型と、個人が主体となる個人型の2種類がありますが、ここでは個人型にしぼって話を進めていきます)。
この、特徴1*選んだ運用商品の運用成果によって、年金額が変わる
のほかにも、
特徴2*転職、独立しても、積立金を持ち運びできる
特徴3*掛金は全額所得控除でき、運用益に対する税金も、
年金受け取り時まで据え置かれる
などの特徴が挙げられますが、僕が今回、とくに注目したいのは、特徴3の課税面の
優遇についてです。
さらにわかりやすく、説明していきます。
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所得=1000万円 の30歳の自営業者が、
(→わかりやすくするために高めの年収に設定しています)
拠出金=5万円/1か月で、確定拠出型年金に加入するとします。
年間の拠出金合計=60万円を全額所得控除できますので、
60万円分の所得税(30%)=18万円
住民税(13%)=7.8万円
合計 25.8万円
を年間で節税。
30〜60歳、加入し続けるとして、節税効果は、
25.8万円×30年間=合計 774万円
になります。
満期の60歳で、受け取る額にかかる税金は、
(→わかりやすくするために、0%で運用したとします)
受取額=60万円×30年間=1800万円
60歳で、「一時金」として満額受け取ると、「退職所得控除」が使えますので、
支払う税金=22.5万円
最終的な節税額は
774万円-22.5万円=751.5万円
となります。
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●もちろん“不安”もありますが…
僕だって、一介の税理士ですから、将来のことはまったくわかりません。「どうやっ
て自分のお金を守っていくべきか」、つねに頭を悩ましています。御存じのように、
この低金利時代、何らかの投資で750万円殖やそうと思ったら、大変なことですし、公的年金だってアテにはなりません…。
そこで、注目したのが、この確定拠出型年金だったわけです。“殖やすより、減ら
す”ーー税金を減らすことに考えをシフトすれば、これだけの差が生まれるのですか
らね。
もちろん僕のような自営業者だけでなく、サラリーマンも加入できますので、自己責任と努力において、“年金”を殖やすことは可能です(拠出金の限度額は変わります)。
無論“いい話”ばかりではありません。、「中途での引き出し不可」「運営機関が破たん
した場合はどうなるのか」といった不安や疑問が残されています。
そんなに優れた制度ならば、2年前のブームで、こぞってみんなが始めるはずですから…。このあたりの疑問については、追々解明していきたいと思います。
というわけで、確定拠出型年金に関心をもった僕は、さっそくソニー生命、日興年金コンサルティング、東京三菱銀行、の3つに資料請求をしました(ちなみに東京三菱銀行は、冒頭で述べたように、某支店では門前払いを受けましたが、専用のHPのフリーダイヤルにアクセスし無事資料をゲットすることができました。笑)。
それでは、これから資料を見て検討に入りたいと思います…。(次回に続く)
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